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あれ…………?

なにかの気配がする…………。

そこに誰か隠れているな…………おまえはいったい何者…………?




公園を散歩している途中のことだった…………。

園木として…………そちこちに植えられている沙羅双樹の梢をふと見上げると…………

そこに見るからに怪しい…………咲耶ちゃんの姿を見つけたんだ…………



「あ…………」



彼女は邪悪な顔をした…………しっとに狂っているという感じだった…………。

どこか遠くの方に獲物がいるらしくて…………

私が視線のレーザービームを送っていることにも…………

少しも気がつかないでいたよ…………にやそ。

きっとまた…………ろくでもないことを考えているんだろうね…………。



でも、そうして…………私が見ているうちに…………

咲耶ちゃんは急に羽リュックを背負ったかと思うと…………、

前方の1点をWRYYYYYYYYYY!!と見据えて…………

おもむろに背中の矢筒から1本の『矢』を引き抜いたんだ…………。

まだドサンピンのくせに…………その虹村形兆のような表情だけは一人前で…………

矢を弓につがえてキリリと引く姿は…………なんかエンヤ婆に似ていたよ…………。



そして…………よく見ると、咲耶ちゃんが狙っているその前方には…………

公園のベンチに仲良く座っている…………兄妹?…………のカップルの姿があって…………。



「お兄ちゃん、今日みなの家に来てくれる?」

「ああいいぜ、たまにはママ達の喧騒を忘れてゆっくりしたいからな。」

「うわぁい、みなね、お兄ちゃんのために一生懸命お料理するから。」



「…………ふぅん、そういうこと…………か…………」



そのまましばらく見ていたら…………ちょうどカップルの、

男の方がなにかを言おうとして口を開いた瞬間…………。



「この矢が早いとこ三百四十人めの血をすすりたいって、慟哭しているわッ!」



…………ビュンって鋭い音がして…………。

咲耶ちゃんの矢が…………放たれたんだ……………。



そして矢は…………ベンチの2人を目指してまっしぐらに飛んでいった…………。

でも、よく目を凝らして見ていたのだけれど…………

どちらに命中したのかは…………結局わからなかったよ…………。

だって…………矢を受けた2人は、とたんにブラック・サバスに襲われ…………、

慌てて手を握り合うと…………、ワキで見ている私になんかまったく目もくれずに…………

命からがら…………去っていってしまったから…………。



…………咲耶ちゃんが命を狙うところは初めて見たな…………(うさうさ)。

あの2人…………まるでビデオに収めたいくらい…………絶望の表情をしていた。

やあ…………今日はなんだか…………

なんだかおもしろいものを見てしまった…………にやそ。



でも…………そしてそのまま家に帰った私は…………

なんだか少し…………考えてしまったんだ…………。




もしかしたら…………私はきっと…………自分でも知らないうちに、

もうすでにあの矢の能力を身に付けてしまっているのかもしれない、って…………。



そして…………もし、そうだとすれば…………

その時一緒に矢を受けたはずの相手は…………当然兄くんしかいないはず…………。

でも…………その時一緒にいた相手は…………

果たして本当に兄くんなのだろうか…………?



私は…………兄くんと自分の運命を…………知っているよ。

でも…………今の兄くんを見ていると…………

たまに…………その運命を疑いたくなる時があるんだ…………。

それはもちろん…………私と兄くんは主従関係…………

そんなことはよくわかっている…………。

でも…………私達は…………フツウのスタンド使いとは少し…………違っているんだ。

第3部から…………うぅん、それよりゴージャス☆アイリンのころから…………

輪廻のたびに、私達は巡り会い…………刺し違えてきたはす。

それなのに…………現世での兄くんは…………そんなことまったく知りもしないで…………

いや、知ろうともしないで…………、

私のことをただの…………暗殺者としてみてる…………。



ずっと待ってきたんだから…………これからだって…………もちろん待ってるにょ。

いつか…………兄くんを私の足で踏みつけるまで…………

私は決してあきらめない…………。



でも…………もしも…………私達の運命とはなにか別の力…………

そう、例えばさっき見たような…………咲耶ちゃんの狂気の矢が…………

兄くんや…………そして、私の計画を狂わせているのだとしたら…………?



もし、私が…………あの矢を受けているのだとしたら…………

きっと矢に選ばれ…………この世の頂点に立っていることだろう…………。

そして…………もし本当にそうだとしたら…………

そのスタンドを倒せる人物をどこに求めればいいのか?



それと…………もっと恐ろしいことがある…………。

そう…………もしも、兄くんが…………レクイエムの矢を…………

私以上の力を…………授けられてしまっていたとしたら…………?



ダメだよ…………許さない。

この千影、容赦せんッ!!

もし、そんな間違いを犯した咲耶ちゃんがいたとしたら…………

世界中のスタンド使いを追って、必ず咲耶ちゃんを見つけ出して…………。







テメェーッ!!

サッサトあの世へ行キヤガレェェェェ!!
コノクソガアアアァァ
イツマデモコノ世ニヘバリ付イテンジャアネェェーーーッ
コラァァァーーーーーッ








…………いや、今となってはそんなことよりも…………。



…………翌日。

私は…………兄くんを公園へ呼びだすことにしたよ…………。

兄くんは…………いつものことだけど…………怯えるように



「いったいなにをするんでしょうか…………?」



と聞きながら…………それでも、黙々と歩く私の後ろについてきてくれた…………。

そして…………公園に着いて…………昨日のベンチは…………ちょうど空いていたんだ。



「兄くん…………ここに座って…………」

「こ、ここになにか…?」

「しっ!いいから少し黙って…………蹴り殺すよ。」



もう…………あんまり騒いだら…………

咲耶ちゃんが襲ってこないかもしれないじゃないか…………まったく兄くんは…………。

でもまあ…………咲耶ちゃんの姿はまだ見えないけれど…………

あの手の妹は凶暴だから…………そんなにスグには縄張りを変えないはず…………

きっと、そのうち湧いて出てくるはずだから、気長に待った方がいいね…………。



…………(うさうさ)

私が何も言わないから…………隣で怯えてる人が…………いるみたいだね…………。

でも、ダメだよ…………兄くん。

…………言えるわけないじゃないか…………

咲耶ちゃんの矢を二指真空把で返すのを待っている…………なんて…………。



「…………兄くん…………今にここで…………ディ・モールト(とっても)いいことが起きるんだ…………。
 だからおとなしくイイ子にして…………待っておいで…………ね…………」



シスタープリンセス キャラクターコレクション9 〜千影〜 より抜粋





ヒナってえらいねェ〜(後編)が打ち切りとなったので、急遽思いついたネタです。

面白いかどうかは別として、このネタ、かなり書くのが楽です。

また何かネタが見つかれば、もう一回書いてもいいかなぁと考えてます。

でも、キャラコレって持っている人が少ないような気が……。


矢を支配するには、貧弱な者ではつとまらないッ!!
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