2004年11月28日(日) 
【東金メイドバー探検隊。】



ま……知ってるヤツが多かろーが、少なかろうが、どうでもいいことだが、
ぼくの名は、need。このサイトの管理人だ。

以前、ぼくは「ジョジョの奇妙なシスプリ」という作品を、
このサイトに掲載していたことがあり……
あの傑作を読んでいないからって、僕の携帯に電話するのはやめてくれ。

ま…ネタ切れによる、ちょっとしたスランプのため、
執筆をひと夏ほど中断したことがあったんだ。
その中断期間中、ストーリー新展開の取材のため、
ぼくは友達と待ち合わせをし、ある店に行ったことがあった。

これからここに紹介するエピソードは、
その時にこのneedが取材した不思議な店であり、
『実際に、この目で体験した』恐怖の出来事なのだ。














「おい蒼竜アニキ。こんなとこにメイドバーができてるぜ…。いつの間にできたんだァ?」

『………? どこだよ?』

「どこって、ここだよ。看板にそーかいてあるぜ。」

『ここ? ここはビルの一室だぜ〜。こんな分かりにくいところに店出して客なんか来んのかよ〜。』

「蒼竜〜、その通好みっぽいとこが逆にそそるんじゃあねーかよお〜。
 あっ!こりゃたまらん!メイドさん萌えっ!
 〜〜ツウような店だぜェ〜〜きっとおお〜〜」


―その時は、あんなに悲惨な事になるとは――夢にも思わなかったのです(滝沢智)




…というわけで、行ってきました。例の店に。
バイトが終わったばかりの蒼竜アニキを連れて、ビルの階段をコツコツコツと…
そしてドアの前で5分ほどガクブルタイムことミーティングを済ませ、いざ店内に入る。

店の中は薄暗く、青白いライトが照らされていて、いかにもBARっぽく、
ノミの心臓コンビこと、お子ちゃま2人を脅かすには充分の空間でした。

入ってすぐにメイドさん達のお出迎えです。確か4人ほどいたような気がします。
今までPCのモニター越しにしか見たことがないメイドさんですが、
こうして三次元で間近で見ると、直視できないものだと分かりました
隣の蒼竜アニキを見ると、触覚を切られたバッタのように挙動不審になっており、
とてもじゃないけど、助け舟を呼べる状態ではありませんでした。
仕方ないので、自分がすべて仕切ることに。

自分たちの他には誰も客がいなかったので、否応なしにもメイドさんの視線はこっちに集中するわけで、
まるで、檻の中に入った、大して面白みの無いナマケモノにでもなった気分でした。
動物園にはいるけど、目線を配らせるだけで素通りされる。そんな感じです。

そして、丁寧なのかギクシャクしているのか分からないような手つきで水とおしぼりとメニューを渡され、
本日2度目のガクブルタイム。
話し合った結果、2日間限定のメニューらしきプリンアラモード・ドリンクセットを注文。

メニューを待っている間に、メイドさんが突如話し掛けてきました。
ウィザードリィなら、ここで「たちさる」」と「たたかう」しか選択肢が現れないわけですが、
とりあえずneedが対応することに。

だが、ここ数年まともに女性と話したことのない―
っていうか、同じバイト先にいる後輩が、同僚の女性と楽しそうに話すだけで
無性にブン殴りたくなる衝動にかられる今日このごろのneedが話すことといえば―


『今日、東金市の合併を決める投票日ですよね。合併が決まらないと非常にマズイことになるらしいですよ。
 財源も底をついた状態ですし、このままだと税金の値上げどころの話ではないと思うんです。』


と、何故かメイドバーで政治を語るneedがいました。
お前、所得税払ってないクセに何えらそうなこと言ってんだよと…

そしてメイドさんをどっ引かせた後にプリンアラモードをバクバクと食う2人。
その間、メイドさんたちの付け入る隙を与えないように2人で話し込む。
きっと、普通ならメイドさんが割って入って楽しくトーキングするんだろうと思いますが、
政治ネタが尽きた今、話し掛けられたら確実に終わります。


『最近、双恋にハマっているわけなんですけど、あれってお気に入りの姉妹のことをマイシスターって呼ぶんですかね。
 一応自分は、ガチャガチャでも当てた白鐘姉妹が気に入ってるわけなんですが―
 ほらあの2人って、他の双子と違って性格が違うじゃないですが、そこのところを期待しているわけですけど、
 アニメの桜月姉妹の直線的な性格がまたツボに嵌るわけでして、
 白鐘姉妹と桜月姉妹のどっちにしようかなーと迷っているんですけど、どうすればいいんですかね?』


そんな会話をしてみなさい。
ほんのちょっぴり時が止まります


―そして時は動き出す。


結局食べ終わるまで延々と2人で話し込んでいました。
メイドさんには申し訳ないと思いますが、既にメイドさんに対する拒否反応が出ていました。
相方も同じらしく、とっとと帰りたいオーラが感覚の目で見なくても伝わります。

そして会計を済ませた後、2人は気まずい雰囲気のまま店を出ました。
しばらく無言だった2人が、開口一番に発したセリフ―




 し  に   て
SI・NI・TEーーーー……




死にたいってこういうことを言うんだね。
妙に納得する2人。

その後、ゲーセンに行ったわけですが、パワーストーン2で大いに盛り上がりました。
ああ、なんて楽しいんだろう。こんなくだらないことなのに。
なんか出会ってから4年間、初めて友達らしい時間を過ごしたね。

そんなことを本気で思うぐらい、needの心の中には、大きなトラウマが残るのでした







これがわたしがメイドバーで体験した恐怖のエピソードの全てです。
このあとあの店がどうなったのか…このneedはまだ知らない…
来年か、さ来年…またあの店に行ってみるのもいいかもしれない。

閑散とした街に出店してもあきらめず、来客者に笑顔を向けるメイドさん…
彼女らはパンピーだと思うが、そこのところは尊敬できる…
そう思うのは、ぼくだけかもしれないが…




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